今回は、ぎっくり腰になるメカニズムについて書こうと思います。
セルフ整体の動画の中でも何度かお伝えしていますが、ある日いきなりぎっくり腰になることはありません。
ぎっくり腰にも、大きく分けると二つのタイプがありますので、それぞれのタイプについて簡単に説明してみますね。
「ぎっくり腰」2つのタイプ
まず、どんなタイプのぎっくり腰があるのかからご紹介します。
怪我をした痛み
急激に硬い筋肉が増えたことによる痛み
ぎっくり腰の痛みはあまりにも強烈なので、腰で何かが壊れたのではないかと思ってしまいますが、実はほとんどのケースで筋肉が急激に硬くなったことによって起きています。
怪我をした痛みのパターンと、急激に硬い筋肉が増えた場合とでは、対処方法や痛みが治まるまでの期間が違います。
その辺りのことも含めて、それぞれのタイプについてもう少し詳しく書いてみようと思います。
怪我をした痛み
最もわかりやすい例が椎間板ヘルニアです。椎間板の中にあるゲル状の「随核」が周りを包んでいる繊維輪を突き破って、外に飛び出した状態が椎間板ヘルニアです。
繊維輪を突き破ってしまっていますので、まさに怪我をしている状態です。 怪我をしている状態なので、痛みが消えるまでの期間というのは、怪我が治るのと同じくらいということになります。
このケースであれば、目安としては大体3〜4週間で痛みが引いてくることが多いです。じっとしていても痛みを感じることが特徴の一つです。
この場合は、怪我をしている状態なので、あまり余計なことをせずに怪我が治るまで安静にするのが一番いい対処方法と言えます。
急激に硬い筋肉が増えたことによる痛み
先ほども少し触れましたが、ぎっくり腰はほとんどのケースでこの急激に硬い筋肉が増えたことが原因で起きています。
私たちはこの「急激に筋肉が硬くなる」現象のことを「急性ロック」と表現しています。多くの筋肉が同時に急激にロックすると、「プロスタグランジン」という炎症物質が生成されます。この物質が激痛物質なんですね。
このケースだと、怪我はしていないのに、炎症が起きている状態ですので、怪我をした時よりも痛みが治まる期間は短くなります。
早ければ3日後、長くても2週間ほどで痛みが自然とひいてきます。じっとしていると痛みを感じないことが多いのが特徴です。
このケースだと、ロックした筋肉を解除することによって、より早く痛みを改善することができます。
痛みが無くなったからといって、良くなっているわけではない
怪我をした痛みのケースも、急性ロックの痛みのケースも、実は両方とも同じことが原因になっています。
椎間板ヘルニアになるメカニズムについては別のページで説明しますが、どちらのケースもある程度筋肉ロックが蓄積していないと起きません。
なので、どちらのケースであったとしても、ぎっくり腰になるべくしてなったのです。
筋肉のロックはある程度蓄積しないと痛みや不調などの自覚症状は出てきません。ぎっくり腰の急性の痛みは炎症物質が原因となっていますので、炎症物質がi流れ切ってしまったら痛みは感じなくなります。ただ、安心しないでください。痛みが消えたからと言って筋肉ロックがなくなっているわけではないのです。
むしろ、ぎっくり腰を起こす前よりも筋肉ロックは蓄積している状態です。つまり、ぎっくり腰の痛みは消えたので治ったかのように感じてしまいますが、ぎっくり腰になる以前よりもぎっくり腰になりやすい状態になってしまっているのです。
これがぎっくり腰が癖になると言われる理由なのです。
また、ぎっくり腰を繰り返すと、蓄積された筋肉ロックが増えていきますので、ある時から慢性的な痛みや不調を感じるようになります。
どうして、筋肉はロックする?
筋肉がロックする理由は、簡単に一言で表すと、筋肉を守る仕組みが働いている状態です。ある一定の条件が揃った状態でこの守る仕組みが働いてしまうと、この「守れ!」信号がループをしてしまい、ずっと守る状態を維持してしまうのです。
この守る仕組みが働いている筋肉は「縮んだままの状態」をキープしてしまいますので、 si筋肉としての事をできなくなってしまいます。
そのできなくなった分の仕事は誰がするかというと、守る仕組みが働いていない動ける筋肉たちが担うことになります。
筋肉のロックが蓄積してくると、動ける筋肉たちの負担がどんどん大きくなり、ある瞬間に一気に守る仕組みが働いてい、大量の筋肉がロックしてしまう急性ロックを引き起こしてしまうのです。
ぎっくり腰になったら
もし、ぎっくり腰になったら、まずは安静にして痛みを引くのを待ってから、根本原因となっているロックしている筋肉の守る仕組みを解除する必要があります。
具体的にどんなセルフ整体をすればいいのかは別ページでご説明しますので、ここでは、ぎっくり腰になった直後に、どのようにすれば痛みが楽になる「寝る姿勢」を見つけることができるかを動画で説明します。
動かしても、あまり痛みを感じない状態になったら、ぎっくり腰の原因となった筋肉のロックを解除するセルフ整体を、ぜひやってくださいね。
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